カテゴリー
オピニオン

生保一般勘定の研究② ~ 「予定利率+配当率」の推移

今回は生保一般勘定の運用利回りの実績、すなわち「予定利率+配当率」の推移を振り返ってみます。
団体年金向けの一般勘定商品も保険商品であるため予定利率が設定されています。
さらに、毎年の決算実績に基づき、剰余金からの配当が行われます。
このような仕組みは、個人向けの生命保険商品であっても、団体年金向けの商品であっても同じです。

生保一般勘定の「予定利率+配当率」推移

上のグラフは、団体年金一般勘定の保有契約高が多い生保 5 社(日本・第一・明治安田・住友・富国)の「予定利率+配当率」の推移を示したのです(2004年度~2024年度分)。
なお、参考として年末における 10 年国債利回りも表示しています。

このグラフで各社の「予定利率+配当率」の水準と 10 年国債利回りを比較すると、2008 年までは乖離は小さいことが分かります。
しかし、その後は長期金利が継続的に低下する一方で、生保一般勘定の「予定利率+配当率」は2020年度まで 1.25%を超える水準を維持していました。
また、2021年度以降は第一生命の「予定利率+配当率」が低下しましたが、それでも2024年度までは長期金利を上回る水準となっています(下表参照)。

生保一般勘定の「予定利率+配当率」推移(2015~2024年度)

ここまで見たように、長きにわたった超低金利下では、生保一般勘定は「確実に利回りを期待できる唯一の資産」として、年金運用において大きな役割を果たしてきました。
しかしながら、その環境にも変化が見られます。
2022年度以降、長期金利は上昇に転じ、足元の長期金利(10年国債金利)は2%を超えています。
このような環境下で「生保会社が団体年金の配当率をどの程度に設定するか」を特に注目したいと思います。

残念ながら2025年度配当率に関する情報は現時点ではありません。
各社が配当率を公表するのは5月中旬以降になると予想されますので、その時期には改めて情報をまとめてみたいと思います。